学校訪問の記録

小学生・高校生の2人の子供(女子)達の父親である私の学校訪問を記録するブログです。意見・感想は私個人のものです。(文中敬称略)

201510 相模女子大学中学部 オープンスクール

001

神奈川県相模原市にある、相模女子大学中学部を家族で訪問した。いつものことだが、子供の顔はプライバシー保護のためぼかしている。

002 003 004 005

ここがグラウンドだ。のびのびとした広い芝生で運動会が開催されていた。

006 007

正門を通り、小学部の校舎近くにある、ヤギ小屋前へ。ヤギのバニラは元気そうだ。

008

009

グラウンドやバニラの様子を見てから、まずは3号館へ。そこの大きな教室で説明会があった。ちなみに、学校の公式サイトには、説明会があるとの事前情報はなかった。上履きに履き替える必要がなかったので、外履きのまま中へ進んだ。正面出入口や受付、大教室の出入口には生徒達が立ち対応していた。受付は、体験の申し込みをした部活動別だった。

開始前にトイレを利用。男性トイレは、よく国立大学のキャンパスにあるような、綺麗でも汚くもなく、ごく普通のトイレだった。

参加者は母親と子供が多かったが、父親も何人か見られた。お受験の服装ではなかった。途中で来場者の携帯電話の着信音が鳴り響いていたので、そこまで堅い雰囲気ではなかったということだ。電源を切るか、マナーモードにして欲しかったが・・・

生徒会(会長?)から挨拶があり、続いて3年生の英語のスピーチ。とても流暢な、発音が良い英語だった。次の生徒も英語のスピーチ。ハーフの生徒で、更に流暢な英語でマララさんと女子教育について話していた。生徒3名によるインタビューコーナーもあった。ちなみにこの日は、グラウンドで幼稚部の運動会が開催されているとのことだった。来場者はもしかすると200名いたのかもしれないが、ざっと見た感じなので正確な数字は分からなかった。高学年の女子児童が多いと感じたので、我が家のように、園児がいる様子はほとんど見られなかった。

校長の話が、30分間はあっただろうか。主な内容は以下の通りだ。

語学だけでなく、「相模女」流のおもてなし。日本の伝統文化。

自分の考えが話せるように。 そういう生徒を育てるように現在努力している。

日本で4番目に古い女子大学。

70年前、文京区から移転したきた。

来年4月をめどに、認定こども園の保育園部分を新しくしているが、その関係で、今日、大学グラウンドで運動会を開催している。

今日のオープンスクールを手伝っている中学生達は、1週間後くらいに定期試験がある。それでも来場者のために、昨日の夕方から準備してきた。

今日の昼食はアレルギー対応しているが、それなりの手立てをしないといけない。

ここで校長の話が終了して、児童達は各自申し込みをした体験へ移動した。生徒達は、それぞれの部活動の格好で児童達を迎えに来ていた。ざっと見た感じだと、バトン部が多くて11名、書道が3名、美術は10名前後だった。我が家の上の娘は美術部に申し込みをしていたので、そちらへ移動した。持ち物を持参してくださいとのことで、娘の場合は筆記用具のみだった。学校によっては、姉妹の参加も認めているところがあるが(と言うか認めていないところが稀だ)、当校では小学生以外の姉妹は参加不可だった。家族は説明会終了後に合流するそうだ。説明会の途中で体験する児童達が大教室を出る流れはどうなのかなと思ったが・・・。

教育内容と入試について、総務部長より話があった。

「女子校の体育祭」  スライドショー。

大人数で開催している中高の体育祭。

前日の様子も知ってもらいたいとのこと。足場を組んだりするなどの力仕事も全部女子生徒達が行っている。

高潔善美(こうけつぜんび)、固き心と美しい行い。

確かな学力があり、品格もあり、社会で活躍できる女子の育成を、6年間の中高一貫教育で行っている。

当大学への進学については、内部生は有利。

(左手の指に、指輪のようなものをつけていて、それを操作してスライドのページをめくっていたようだ。下記のようなものだったが、他校で使用しているスタッフは見たことがなかった。なかなか便利そうだ。)

 

女子の特性を生かしての教育。

男性は競争脳、女性は協力脳。

この違うが分かる理由は、男子校で1年教壇に立っていた経験があるからだそうだ。

当校では、ペアワークやグループワークを多めに取り入れている。

品格や感受性を大切にしている。

茶道 中学1年 授業として行っていて、おもてなしの心を学んでいる。人の内面についての話を茶道の先生から聞いているが、大切なことと捉えている。

当校は無宗教なので、人間性を磨く役割を、この茶道の授業が担っている。

命の大切さを知ってもらうための、マーガレットタイムという時間がある。

中学1年では、バースコーディネーターによる、命の授業がある。人形を使用して、お腹の中での胎児の成長や、生まれるタイミングなどについて、命のはじまり(受精卵)から学んでいる。「あなたの命がここにある奇跡」を生徒達に知ってもらいたいそうだ。中学2年では、命をどう見つめるかについて学んだり、中学3年では助産師がやってきたり、重りが入ったウェアを着用しての妊婦体験、本物の乳児を抱ける体験を行っているそうだ。(自分の子供達が生まれる際に、同じような妊婦体験を(父親だが)やったことがあったり、実際の出産現場に立ち会った経験がある私は、この取り組みは大変素晴らしいものだと思った。他校でも同様の取り組みを行っているとは思うが、説明会で強調しているところは多くないと思う。)

次は、2016年度の入試について。速記のような感じでメモしたので、参考程度にして欲しい。

(左から右へ:志願者、受験者、合格者、倍率、入学者)

2/1 AM 90  61  54  1.1  42

2/1 PM 105  75  61  1.2  9

2/2 AM 142   15  7  2.1  0

2/2 PM 149  16  9  1.8  3

2/3 175  20  10  2.0  1

この数字に、小学部からの内部進学者が加わるのだと思う。

募集要項についての話。2科4科試験について。大きく変更することはないとのことで、過去問題をお(買い)求めくださいとのことだった。

適性試験。教科に分かれていない。

文章を正しく理解する力と、自分の考えを表現する力があるといい。

算数的な考え方と見方、基礎的な技能があるといい。

図や表、文章などの複数の情報を科学的・論理的に考えられる力があるといい。

入学試験。特待認定にチャレンジしてくださいとのことで、特待合格の基準点があり、そこを超えたら全員特待合格。極端な例だが、100名受験して、100名その基準点(合格点)を超えていれば、100名合格との説明があった。当日出願も可能だそうだ。

少し長い話だったが、内容がまとめられていたので聴けてよかった。ここで説明会が終了。この後、それぞれの子供が参加している部活動の場所へ移動して、途中から見学することが出来た。

011 012

我が娘は美術部を体験しているので、その教室がある校舎へ移動した。校舎は古いが、内部は改装しているのか綺麗な感じだったが、校舎内は、美術室に移動する際にちらっと見ただけだったので細かい部分は分からない。茶室は綺麗そうだった。教室も通過時にちらっと見ただけだったが、黒板は上下可動式で湾曲はなかった。美術室は充実していた。アトリエが別にあり、暗室がその間にあった。文化祭の考える人の彫刻風作品がよかった。

017

教室では上の娘が体験中だった。中学部のオープンスクールということで、中学生の姿しか見なかったと思う。中高一貫校の受験生向け行事で、高校生が登場しないのは珍しいと思った。美術の男性顧問(顧問だと思う)は、上の娘がホチキスで留めるのに苦戦していると、分かりやすく教えてくれたり、一緒に作業してくれた。

013

その場には女性教員もいたので、こちらから、下の娘に何か待っている間に出来るものがあれば(塗り絵の紙がそばにあったので)いただけるか聞いたところ、中学2年の生徒に画材などを持ってきてと声をかけてくれて、生徒が画材や紙を持ってきてくれた。

014

体験している児童達が、妖精と言うテーマで人型(?)の作品を作り、美術室のどこでもいいので隠すということも行っていた。相生祭までそのままにしておくので、ぜひ来場して探してみてくださいとのことだった。面白く、他校では体験したことがなかったので、これは良い企画だと思った。

015

教室後方にあるこの扉を開けると・・・

016

・・・上の娘が描いた妖精がいる。この可愛らしい企画、私は大変気に入った。

さて、体験の後は、カフェテリアに移動してランチ体験。ハンバーグのランチセットだった。

018

ランチを食べ終わり、夫婦でトレイの上を持ち運びやすいように整理整頓していたら、女子生徒がやってきて、「助かります」と声をかけてくれた。この時対応してくれた生徒が、説明会の受付で対応してくれた生徒だった。私と妻のトレイを下げてくれたが、2人分のトレイを重たそうだったが一緒に持って行ってくれた。頼もしい生徒だった。そして別の生徒だっただろうか、前のテーブルに座っている来校者の傘が、ひっかけていた椅子から床に落ちているの見た生徒が、どこからともなくやってきて、そっと傘を拾って椅子にひっかけていった。心温まる対応だ。

ただ、今回の訪問で残念だったのも、ランチ企画だった。カフェテリアでは、トレイが重たすぎて、上の娘が1人では持てなかったので、一度その場に置いて先に席を探しに行った。そばには生徒達やスタッフがいたが、誰1人助けに来てくれなかった。更に、カフェテリアは広いが、部活動ごとに区画が設定されていたためか、生徒達にとっても通常の様子と違っているようだった。来校者の人数が多すぎたようで、結構狭かった。そのせいで、生徒達の間でも当初は(大)混乱している様子だった。

その後、一部のテーブルでは、生徒が来校者と同席して会話をしながら食事をとっていた。我が家のテーブルもそうだったが、別のテーブルでも来校者の母娘のみが黙々と食事をしているところもあった。それに対して、生徒2名が同じテーブルに座って来校者と談笑しながら食事をしている所もあり、おもてなしをしていたのか、たまたま同じテーブルになってしまっていたのか、それは分からなかった。我が家は4名いるので構わなかったが、母娘のみのテーブルは寂しそうな感じがしたのが印象に残った。

010

食事については、受験生と両親の分のみが用意されていると説明会で知った。他の家族の分(我が家の場合は下の娘)の食券を購入しようと思ったが、いざカフェテリアへ行ってみると、当日は食券を購入出来ないことが分かった。念のため、カフェテリアの出入口に立っていたスタッフや生徒に聞いたところ、やはり食券の購入は出来ないとのことだった。現金販売もない。それまでの訪問先では、食券が購入出来たり、現金販売がされていたり、カフェテリアに併設の売店や(パンなどの)自販機があったりしたので予想外の展開だった。このような状況で、どうしたか。夫婦の分を分けて食べてもらった。カフェテリアには、男子の兄弟と来ていた女子児童と夫婦もいたが、その夫婦も息子に自らの料理を分けていた。食券の購入、または現金販売が可能であれば利用していただろう。このカフェテリアでの出来事が本当に残念だった。そして、説明会で話していたおもてなしの心とは何だったのだろうと思った。

その後、お腹を空かせている下の娘のためにも、食べ物を探しに行こうということになった。キャンパス見学もしたかったので、キャンパス内で食べ物を探しに行こうということになった。そして、説明会があった大教室の外に売店があったので、そこへ行った。中高年の女性店員に、利用してもいいですかと聞くと、笑顔でどうぞと返事があり、おにぎりなどを購入した。パンやおにぎり、どれを選ぼうか家族で選んでいると(結局、ある程度ボリュームがあるランチだったが、分け合ったので大人にとっても量が圧倒的に少なかったわけだ)、気さくな女性店員が話しかけてくれたりして場が和んだ。あたたかい対応、ありがとう。購入した食料は、その後、大学の建物の前のベンチに座って、幼稚部の運動会を(やや)遠くに眺めながらいただいた。普通のコンビニにあるようなおにぎりやパンだったが、満足したことには変わりない。結局、学校訪問では、美味しいランチが食べられるか否かではなく、持参した飲み物を飲んでもいい、自販機を利用してもいいなど、「飲食はご自由に」という雰囲気なのかもしれない。無料であれば、それはそれで嬉しいが、自腹でも別に構わないわけだ。ちなみに、今回の場合、カフェテリアと利用した売店が全く別の建物で、キャンパス内でも離れていた。説明会でこちらから聞けばよかったのかもしれないが、それまで訪問した数々の学校ではこのようなことがなかったので想定外だった。私の事前のリサーチ不足だったこともある。

カフェテリアでの件は残念だったが、校内を自由に探索出来た点は高く評価したい。生徒やスタッフが案内する、集団ぞろぞろ型ツアーではなく、この日はキャンパスマップが配布された。自由に見学して欲しいとのことだった。受け取ったキャンパスマップには体育館の記載がなかったが、外観が斬新だったので見学してよかった。カフェテリアと繋がっている建物や、グラウンドの東側の建物が綺麗だったが、古い煙突が立っていたりする所もあり、新旧混在のキャンパスだ。あと、女子大学なのだが、男性用トイレが多くあり困らなかった点はありがたかった。

019

緑が多く、広大な敷地のキャンパスは魅力的だ。広いグラウンドには、日陰や座れる場所(コンクリート)があるので、園児の家族はテーブルや椅子を設置して、のんびりと楽しんでいるようだった。ピクニックをしているようだった。ざっと見て、6-8クラスの小さい幼稚園の運動会だった。いい雰囲気だった。

その後、キャンパスを後にした。カフェテリアの件以外は良かった点が多かったし、私の気になる学校の1つには変わりない。また(いつか)訪問してみたいと思った。せっかく素敵なキャンパスにあるのだから、それを活かして、今後の発展に期待したいし、そんな学校を応援したいとも思った。そして、あの美術室に隠していった「妖精」はどうなったのだろう。まだあるようであれば取りに行きたい・・・

 

#52

 

AD

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村

© edutokyo.com 2016-2023
All Rights Reserved